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西洋と日本のマイノリティーについて認識の違い

レイス・リレーションズというある人種と他の人種の関係が最近話題になってきた。特にアメリカではトランプ氏が大統領になってから、国のマイノリティーとの関係が前よりもっと複雑になってきたようである。トランプ氏が当選する前は多数民族はマイノリティーをおぼつかなく理解するということ言えたが、今はその理解は崩される恐れがあるということがよくわかる。選挙のたった1日の後でムスリムやラテン人がその日に周りの他人に差別されたについて話がフェースブックなどのSNSにアップロードされ、マイノリティーの日常生活は選挙の結果でいかに急に早く変わったか理解できた。
アメリカに住んでいたら、レース・リレーションズの問題に関するニュースは避けられない。マイノリティーとの関係の問題がアメリカ特有だと思えるほどメディアによく取りあげられている。しかし、それはアメリカ特有ではない。どの国でもそのような経験はきっとある。そうなら、なぜマイノリティーが直面する差別は欧米だけの問題だと思われているだろうか。
マイノリティーは、世界中で西洋の基準や人種に関する考えによって考えられていることが多いからだろう。その現状は日本の社会のである。日本のマイノリティーの考えは西洋の人種の考えに影響を受けている。日本に色々なマイノリティーグループはいるが、マイノリティーというのは肌の色の違いに関することだと思われているから、そのグループは一般的に認識されていない。
河合優子教授(立教大学異文化コミュニケーション学部)はどうやって西洋の人種の考えが日本の社会に影響を与えるか説明の一つを申し入れている。 河合教授の “Deracialized Race, Obscured Racism: Japaneseness, Western and Japanese Concepts of Race, and Modalities of Racism”という記事によると、現在の日本のアイデンティティーはレースとは関係がないようである。日本のアイデンティティーは人種の変わりに文化に繋がっているから、日本でも欧米でも人種やエスニシティによる差別が日本に存在しないという考え方が広がっているそうである。日本が単一民族国家であるという考えは日本に住んでいる人のみんなは同じで、マイノリティーがいないという意味を持っているそうだが、本当はそうではない。

アメリカのように、日本は在日韓国人、日系人、移民、アイヌなどの色々なマイノリティーが存在する。そのマイノリティーはアメリカの黒人やラテン人のように差別されているが、なぜそのグループの経験が日本国外で人目をひかれていないのだろうか。マイノリティーはまだ一般に肌の違いだけと考えられているからではないだろうか。日本の社会と歴史に詳しくない一般の人にしてみれば、日本に住んでいるマイノリティーは日本人と同じアジア人だから、 人種による差別は日本に存在している問題ではないはずである。しかし、日本人とマイノリティーは同じ人類だから、差別がないわけではない。日本とアジアにいるマイノリティーの経験を勉強する時、その人の経験は西洋のレースについての考えと比べるべきではない。世界の大衆の認識は人類の違いではなく、文化や習慣の違いにフォーカスすべきである。

Comments

  1. こんにちは。TAの準です。はじめまして。
    マイノリティーに関する研究、楽しく読ませていただきました。

    確かに、アメリカでのマイノリティーの定義と日本でのマイノリティーの定義には確かに差がありますよね。アメリカは移民の国だけあって様々な国の人が集まって住んでいる国であって、マイノリティーといえば、白人ではない有色人種を指している意味合いが大きい気がしますし、その中では移民の人もいれば、ネイティブアメリカンの方もいると思いますし、宗教や言語、文化などといったいろんなことが絡んでくると思います。
    そして最近はいわゆるLGBTと呼ばれる「性的少数者」の方々もマイノリティーの挙げられると思います。LGBTの方々は70年代から自分たちがマイノリティーであることを主張し続けて、やっと最近となって結婚する権利などを勝ち取りました。しかし、今でも差別や偏見は存在し、町中で襲撃をされるのなどホモフォビアがあることは否めません。

    また、ユダヤの方々はマイノリティーでありながら、アメリカ全体で金融、映画、学問、芸術などありとあらゆる分野で大きい影響力を及ぼしています。マイノリティーでありながらマジョリティーを勝る力があるときもあるとも言えるかもしれません。これとは逆に異なる宗教を持っているからと言って無差別に攻撃をされたり、差別をされることもしばしば報道されます。

    そして、日本では在日コリアンや日系ブラジル人、アイヌ民族といったマイノリティーの方々がいらっしゃいますが、同じアジア人であることもあって人種差別ということはありませんが、選挙権をもらえなかったり、就職に不利に作用したり、正しくない偏見を持たれたりするなど生活する上、様々な問題が生じているのも確かです。日本はもともと単一民族という国というイメージが強く、アメリカと違って移民の国でもありませんでした。なので多民族や文化に対する態度もアメリカのそれと異なるのがある意味当然だともいえるでしょう。 

    今の日本でもマイノリティーの方々に対する権利運動が少しではありますが、確実に起こっています。東京の渋谷区役所は同性婚を認めることになりましたし、在日コリアンの方々も指紋捺印をしなくてもいいようになりました。そして、アイヌ語の保護のために力を入れている学者さんも増えていると思います。

    マイノリティーの問題はどこに行っても必ず存在する幅広い問題ですのでフォーカスを絞って考えてみるのもいいかもしれません。

    それでは引き続き、がんばってくださいね!
    準 

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    Replies
    1. コメントしてくださってありがとうございました!そして、遅れて返事してすみません。とても勉強になりました。フォーカスが広すぎるかもしれないと思いましたが、やはり絞ったらいいですよね。実は、どうやって絞るかまだわかりませんが、一番言いたいことは西洋のレイス・リレーションズの基準で他の国のマイノリティー経験が考えるべきではないと思います。とりあえずフォーカスを絞って頑張ります!

      マドリッド

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